雑考400 第399号 パーヴォ・ヤルヴィ「英雄」 2015.12.20
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私事。造詣は深くないが交響曲を好んで聴く。ベートーヴェン、モーツァルト、マーラー
ブラームス、チャイコフスキー、ドヴォルザークなど著名な作曲家の作品が殆どである。
百田尚樹氏が著書「至高の音楽 クラシック 永遠の名曲」に書いた『クラシック音楽は、
自分が好きなように聴けばよい』という言葉に深く共感する。尤もアマゾンの書評を見る
と評価はピンキリで、特にクラシック通(風)からの批判は厳しいようだ。氏が初めて
聴いたクラシックが、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」で、3回程繰り返して聴く
うちに好きになった、という。偶然だが私も大学時代に「英雄」を通しで何度か聴いた事
が交響曲との出会いなので、これにも共感する。爾来30年以上オーディオ機器に拘らず
CD・再生機共に安価なもので聴いている。フルトヴェングラー指揮バイロイト音楽祭の
ベートーヴェン第9番などの著名な演奏も、録音音質は悪いが、良いと思っている。さて
今年の夏ごろ、羽田 → 関空行き旅客機のエンターテイメント、クラシックチャンネルで
それまで全く知らなかったパーヴォ・ヤルヴィ氏が指揮する「英雄」を初めて聴いた時、
度肝を抜かれ、即座に魅了された。テンポが速く、とても軽やかな「英雄」なのである。
ジャン、ジャンと始まる冒頭を聴いた瞬間に、フルトヴェングラー、カラヤン、カール・
ベーム、ゲオルグ・ショルティ等、これまでの巨匠たちの演奏とは全く違うと分かった。
あまりに感動したので、パーヴォ・ヤルヴィ氏の指揮によるベートーヴェン交響曲全曲集
CDを即座に購入した。期待通り、聞き慣れた曲が、まるで別の曲のように新鮮だった。
但し、評判は両極端である。好き嫌いは人それぞれで、如何ともし難い、と改めて思う。
嬉しいことにパーヴォ・ヤルヴィ氏は2015/9からNHK交響楽団の主席指揮者に就任した。
2015/10/3にNHKホールで演奏されたマーラーの交響曲第2番「復活」を聴き、とても感動
した。3日後12/23にパーヴォ・ヤルヴィ氏のベートーヴェン交響曲第9番を聴きに行く。
ずっとワクワクと心待ちにしている。年末は、N響とパーヴォ・ヤルヴィの第九に限る。

※ 今回は400字をオーバーしましたが、ご了承願います。
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横浜市 橋本 好次(はしもと よしつぐ)
mail:monburu@nifty.com http://www.geocities.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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