雑考400 第350号 戦争の大儀と良識 2004.10.14 ──────────────────────────────────────── 報道によれば、米国調査団は「イラクに大量破壊兵器は存在せず、明確な再開発計画もな かった」とする報告書を発表した。ブッシュ大統領がイラク戦争の「大義」とした根拠が 全くの出鱈目であることが明確になった。米国政権は嘘をついて一方的な戦争を起こし、 多くの一般市民の尊い命を奪った。イラクでは現在も戦闘が続いている。読売新聞 2004. 10.8の社説に『一方で、報告書は、元大統領サダム・フセインには「国連制裁が解除され た後に、大量破壊兵器の開発を再開できる能力を維持する戦略」があった、とも指摘して いる。イラクの脅威は存在していた、という判断である』なるほどそうかも知れない。し かし実力行使が想像の根拠によって正当化されるのだろうか。そのような計画があったと しても実行を回避させる手段はいくらでもあるだろう。ブッシュ大統領、小泉総理、そし て世界一の発行部数を誇る大新聞。最も良識を持つべき者の良識の欠如は、悲劇を生む。 ──────────────────────────────────────── |
横浜市 橋本 好次(はしもと よしつぐ) http://www.kjps.net/user/monburu/
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