雑考400 第349号 自衛隊撤退の是非 2004.4.10
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報道によれば日本時間2004.4.8夜、イラクで邦人3名が武装集団に拘束された。犯行声明
で、3日以内に自衛隊をイラクから撤退させなければ3名を生きたまま焼き殺す、と言う。
拘束された3名は ボランティアや取材のために現地入りした民間人であり、言語道断の卑
劣な行為だ。小泉総理は「テロに屈しない」「撤退する理由が見つからない」として自衛
隊を撤退しない方針を示した。読売新聞もその方針を強く支持している。私は小泉総理の
判断は間違っていると思う。自衛隊は公式にはイラクの復興支援の為に善意で派兵した筈
である。その当事国の武装集団から帰れと言われたのだから、さっさと帰せばよい。金を
出せ、或いは仲間を釈放しろと言われたのではなく、善意の行為は無用と言われたのだ。
税金を使って歓迎されない所に行き、その上民間の日本人が犠牲になるのは狂気の沙汰で
ある。小泉総理をはじめとする非撤退論者は人質の身代わりとして自ら或いは自分の家族
を差し出すべきである。それからテロに屈しない云々の持論を展開すればよい。それなの
になぜ撤退しないか?米国の僕としての派兵だからであろう。撤退すると米国の立場が一
層悪化する。つまりイラク復興の為の派兵ではなく米国のための派兵であるわけだ。派兵
の動機が出鱈目だからこのような結果になったと言って良い。もし自衛隊を撤退させず、
人質が犠牲になったら、それは間違いなく小泉総理と政府与党の責任である。別の撤退理
由もある。そもそも戦闘地域には自衛隊を派遣できない筈だ。4/9の報道では既にサマワ
市街地に砲弾2発が打ち込まれているという。砲弾が飛んでくる場所を戦闘地域と呼ぶ。
これが正しい日本語であろう。明日4/11の夜には3日の期限がくる。拘束された3名のご家
族の不安はいかばかりか。心中察するに余り有る。痛ましい結果にならないことを祈る。

※今回は400字をオーバーしましたが、了承願います。
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横浜市 橋本 好次(はしもと よしつぐ) http://www.kjps.net/user/monburu/
mail:monburu@nifty.com http://www.geocities.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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