雑考400 第345号 気楽な職業 2004.1.17
────────────────────────────────────────
アルベルト・フジモリ 著/岸田 秀 訳「アルベルト・フジモリ、テロと闘う」中公新書
ラクレ 2002.2.25発行の訳者あとがきの一部を私の文責で要約する。『日本の大学教員に
は本来行うべき独自の研究をせず外国人の業績を紹介するだけの者が結構多く、しかも馘
になる事も無い。従って大学は怠け者の天国で、そんな気楽で優雅なのは大学教員くらい
だろうと思い、自分が大学教員であることに引け目を感じていた。しかしフジモリ氏の大
統領辞任とその後に関する日本の新聞記事を読み、新聞記者も外国政府の公式発表や外国
人の書いた記事を鵜呑みに伝えるだけで、自分の頭で考えず自分の足で取材しない者が結
構多いと気づき、いくらか引け目が薄らいだ。(もちろん違う者も少数は居るだろうが)』
岸田氏は翻訳にあたりフジモリ氏本人と何度か直接会って話したと言う。更に「私は、フ
ジモリ氏はその政治活動によって米国に不安を抱かせ米国の機嫌を損じた為にペルー大統
領の地位を追われた、と考えている」と言い、この事実を隠蔽する為に米国は様々な虚偽
の情報を流しているが、その根拠は長くなる為別の機会に譲るとの事である。岸田氏の言
葉をどう捉えるかは読者の判断だが、このような見方がある事を知って損は無いと思う。
因みに私自身は「創刊の趣意書」に書いた通り、私淑する岸田 秀 氏を信頼している。

※今回は400字をオーバーしましたが、了承願います。
────────────────────────────────────────

横浜市 橋本 好次(はしもと よしつぐ) http://www.kjps.net/user/monburu/
mail:monburu@nifty.com http://www.geocities.jp/monburu/
__________________________________
( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

トップページに戻る  前のページに戻る