雑考400 第330号 デフレ新解釈3 2002.5.26
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「労働生産性の向上2.5%を考慮すれば物価上昇0%は実質的に▲2.5%のデフレとなる」とい
うデフレ新解釈を『小泉の波立ち』*1で知り、最近の日本は実質的デフレ状態かどうか検
証を思い立った。しかし数字を見る限り"日本はデフレ状態ではない"となりそうだ。釈然
としないと感じていたら上述のHPで『生産性向上率が「質の向上」に転化した分』*2とい
う解説を見つけた。"パソコンの性能は急速に向上しているが価格は下がっている"等の例
だ。確かにあると思う。売価下落の中で売上高を維持するには量を捌くしかない。その上
品質競争も激しく"安かろう悪かろう"商品では売れない。量的生産性は向上しているが金
額的生産性は逆に下降する。経済統計は金額評価だから品質の向上分が隠れてしまう。即
ち"労働生産性は下がる"結果となる訳だ。勿論、就業者増減の考慮が必要なので断言は出
来ないが、数値上の生産性向上と不況感のギャップの原因として納得できる解釈と思う。

注 第328号〜第330号のデフレ新解釈は『小泉の波立ち』を参考にして私(橋本)が
  勝手に考えたものです。従って解釈や理論に誤りがあった場合すべて私の責任であり
  『小泉の波立ち』の作者は無関係であることをご承知おき下さい。

*1 『小泉の波立ち』 http://www4.justnet.ne.jp/~greentree/koizumi/index.htm
*2 『付録1』 http://www4.justnet.ne.jp/~greentree/koizumi/33_keiki.htm#31
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
mail:monburu@nifty.com http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/1755
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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