雑考400 第322号 不良債権の謎 2002.3.19 ──────────────────────────────────────── 不良債権処理が言われて久しいが一向に解消される気配は無い、と感じる。逆に時間の経 過と共に増え続けているように思う。直感的にはバブル期に上昇した土地や株に見合った 価値(≒現金)の消失が原因と思うがもう一つよく分からない。フォーブス2002/4月号74頁 リチャード・クー氏の記事から『日本ではこの10年間で、土地と株で失われた富は1400兆 円ある。これは日本のGDP(国内総生産)の3年分で、国民の金融資産と同じ額の富が失われ た。企業は資産価格の下落を深刻に受け止め、これらの資産購入のために背負った借金の 返済を急いでいる』これはその通りなのだろう。さて、分からない事1)バブル崩壊の直前 ピーク時に売った誰かは、売買代金を受け取っている筈。その現金の行方は?分からない 事2)GDPの3年分もの富が失われ、その相当額が不良債権なら、現状のデフレ下では不良債 権処理など到底不可能。唯一の解決手段は、バブルの再来では?不良債権の謎は奥深い。 ──────────────────────────────────────── |
黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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