雑考400 第317号 危険なナンセンス2 2002.2.3
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「宗教は無害なナンセンスではなく、危険なナンセンスだ」「私は、積極的に宗教に対す
る戦いを行うべきだと考えるようになった」と断言する生物学者リチャード・ドーキンス
氏に驚嘆した。ここまで言っていいのか?という危惧もある。私は243号に少し書いたが宗
教に対して距離を持っており、宗教に対する感覚はドーキンス氏に近い。但し原点は岸田
秀氏の唯幻論と共同幻想である。ヒトは本能が壊れた動物で現実から遊離しており、この
ままでは種として存続できない。そこでやむを得ず本能の代替物として個人が持つ私的幻
想を共同化した共同幻想を作り、これを疑似現実としてこの中で生き延びる事ができた。
私的幻想の共同化に失敗した者が狂者である。共同幻想は血縁・愛・宗教・理性など無数
にあるが、中でも宗教は特に重要な地位を占めると思う。ヒトにとって共同幻想が必須で
ある以上、宗教もまた排除し得ない。"宗教に対する戦い=同じ穴の狢"の危険を感じる。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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