雑考400 第281号 考えない脳 2001.3.4
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信原幸弘 著『考える脳・考えない脳 心と知識の哲学』講談社現代新書175Pの考察から。
いま643×72 のかけ算を行うとする。電卓が無く、暗算も出来ないので筆算で行うことに
した。まず紙に643と72を上下に並べて書く。次に2と3を掛けて答えの6を2の下に書く…
という風に計算をして行く。この時、脳は掛け算をしているのだろうか?質問を変えてみ
る。この時、掛け算は「どこ」で行われているのだろうか?普通に言えばやはり"脳の中"
と答えたくなる。だが本当だろうか。脳の中で掛け算が行われているのなら、なぜわざわ
ざ紙の上に書く必要があるのか。掛け算は今まさに紙の上で行われているのではないか。
脳は、紙の上での掛け算に一定の役割を果たしているに過ぎない。脳は2×3のようなひと
桁の計算を行うが、これには構文論的構造(トムはスパイだ。のように要素と規則から成
る構造)は必要なく脳のニューロン群の興奮パターンの変形で良い。では暗算は?つづく
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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