雑考400 第274号 机上鳥類学2 2001.2.13
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野矢茂樹 著「哲学の謎」講談社新書や市川伸一 著「考えることの科学 推論の認知心理
学への招待」中公新書で知った奇妙だがうまく反論出来ない話。名付けて『机上鳥類学』
又は『室内鳥類学』。斯界では有名なテーマで、これだけで1冊の本になると言う。さて
「AならばBである」の対偶は「BでないならばAではない」となり、対偶と前提の正誤
は必ず一致する。即ち対偶が正ならば前提も正となる。そこで「カラスは黒い」を研究・
証明するには、その対偶「黒くなければカラスではない」を証明すれば良い。「コーヒー
カップは黒くない。そしてカラスではない」「時計は黒くない。そしてカラスではない」
以下、室内にある黒くないものを次々に挙げ、それがカラスで無いことを確認する。これ
は「カラスは黒い」を証明している事と全く同じである。即ち机から離れることなく鳥類
研究をしている。だがどこか奇妙だ。『机上鳥類学』或いは『室内鳥類学』の謎は深い。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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