雑考400 第264号 パソコン奮闘記2 2001.1.4
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インターネットオークションで購入したノートパソコンには動作確認用として Windows98
が入っていた。速さもそこそこで機嫌よく動いている。ところがPCカードを刺すとシステ
ムがフリーズ(固まる、止まる)して、全く認識しない。結局、電源を切るしかない。
 コントロールパネル → システムでデバイスを見ると正常だ。これは困った。そこでイ
ンターネットで懸命に事例を探したが解決しない。やがてこのノートパソコンの元のOSは
Windows95であることを知り、98から95に戻せば良いのだろう、と勝手に判断した。
 ところがCD-ROMドライブが無い。おまけに取扱説明書もリカバリCDも無しの三重苦であ
る。これでどうやって Windows95をインストールすればいいのだ。お先真っ暗だ。このま
ま我慢してフロッピーディスクだけで使うしかないのか?子供が使うだけならそれで十分
だ。だが、もしWindows98が壊れてしまったらどうする?(これはよくある事だ)
 "安物買いの銭失い"という言葉と、家内の顔を脳裏に浮かべつつ、インターネットで解
決法を延々と検索した。
 やがてCD-ROMドライブの無いノートパソコンに Windows95をインストールする方法を見
つけた。起動ディスクにPCカード接続のCD-ROMドライブを認識させるソフトを一緒に入れ
CONFIG.SYSに組み込めば良い。ところがPCカードを認識させるにはそのパソコンに合った
ソケットサービスとカードサービスなるものが必要らしい。が、そんなものはどこにも無
い。残る方法は、
(1)フロッピーディスク版の Windows95を買う
(2)大容量のノート用ハードディスクを買いディスクトップパソコンに繋いで
 Windows95を丸ごとコピーしてからノートパソコンに入替える
(3)パラレル(プリンタ)ポート接続のCD-ROMドライブを買う
の3つに絞られた。
 しかし何れも当初予算を大幅に上回る。それにうまく行かない危険性を考えれば、最初
からCD-ROMドライブ内蔵のノートパソコンを購入した方が安全かも知れない。
 困った困ったと思いながら、手持ちのPCカード接続の外付けCD-ROMドライブの取扱説明
書を見ていたら、添付のポイントイネーブラなるものを使えば、ソケットサービスとカー
ドサービスは不要、と読めた。
 早速組み込んで試してみた。ところがPCICが見つかりません、とエラー。また振り出し
に戻った。再びインターネットで延々と事例検索。
 様々な事例を読んでいるうちに、BIOS設定のPCIC I/Oを変えればうまく行くかも知れな
い、と思いついた。このあたりはダメ元の感覚である。現状のBIOS設定をきっちりメモ。
ここで失敗し元に戻せなくなったらこのノートパソコンは昇天する。
 恐る恐るPCIC I/Oを変える。
 フロッピーディスクを入れて再起動。黒い画面を上に流れて行く文字を見ると、
 "CD-ROMドライバが組み込まれました"
と表示されCD-ROMドライブがぎゅんぎゅんと動く音がするではないか!ワクワクしながら
 D:[Enter]
 DIR [Enter]
と打つと、CD-ROMの中のファイル名がずらっと表示された。万歳!遂に俺は勝ったのだ!
(と、あまりの嬉しさに訳の分からないことを口走る)
かくしてハードディスクをフォーマットして、Windows95のインストールが完了した。
(実はディスプレイドライバの設定その他で、インストールの完了までは紆余曲折があっ
たのだが、長くなるので省略)
 そして徐にPCカードを刺す。プラグ&プレイが動き、パソコンが暫くモソモソする。
 やがてピポッと音がして、PCカードは無事認識された。ホッと胸をなで下ろす。ここで
認識されなければ、元の木阿弥なのだが、気分は落ち着いていた。
 この達成感は、初めてパソコンを購入し、MS-DOS2.11とワープロソフト一太郎Ver3と辞
書を1枚のフロッピーに入れて立ち上げた時、或いは 1200bpsモデムで初めてパソコン通
信に繋いだ時、以来だ。(と、こんな事を書いても分かって戴ける人は少ないだろうが)
 この間約1週間。私の、パソコンとの2年越しの長い長い奮闘は終わった。
 それにしても今回は、インターネットの威力を改めて認識させられた。検索した事例情
報は単行本1冊分はあったと思う。そして何より、これらの情報は書籍など紙の媒体では
到底入手できない。時間とコストの問題の他に、プログラムそのものもインターネットか
らダウンロードして使うからだ。それが居ながらにして手に入る。
 この事例は、インターネットを使えば私のような素人でも努力次第で何とかなる、とい
う事を証明した。但し、事例検索の中で何度か目にした「素人がサポートや取扱説明書の
無い中古のノートパソコンを購入するのは無謀」という言葉が身にしみた。
 様々な事例をホームページに掲載している人々、また各種のドライバを提供している
メーカーに感謝したい。PCカードが、Windows98では動かず、Windows95で動いた原因は、
私には分からない。単なる偶然と幸運に恵まれただけかも知れない。それでも誰かの参考
になる可能性を考え、私もささやかながら今回の事例を残すことにする。

○ノートパソコン FMV-5133NA/W(大手メーカーのDOS/Vノートパソコン)
○PCカード接続のCD-ROMドライブ CDP-AX24TP(著名メーカーのIDE PCカード接続方式)
○PCカード CBIDE2A(上記CD-ROMドライブとセットになっているIDE PCカード)
○起動フロッピーのCONFIG.SYSの内容
DEVICE=himem.sys

DEVICE=BILING.SYS
DEVICE=JFONT.SYS /MSG=OFF
DEVICE=JDISP.SYS /HS=LC
DEVICE=JKEYB.SYS

device=duoatape.sys /io=1a0
device=duoatacd.sys /d:atacd001

FILES=10
BUFFERS=10
DOS=HIGH,UMB

○起動フロッピーのAUTOEXEC.BATの内容
A:\MSCDEX.EXE /D:atacd001

※今回は400字を大幅にオーバーしましたが、了承願います。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
mail:monburu@nifty.ne.jp http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/1755
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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