雑考400 第254号 心=脳のモデル2 2000.11.27
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信原幸弘 著『考える脳・考えない脳 心と知識の哲学』講談社現代新書から。心を脳の働
きと捉える立場のもう一つはコネクショニズムである。これは、脳内の心的な表象(≒表
現や記号)は構文的構造を持たない脳のニューロン群の様々な興奮パターンによって表さ
れる、というものだ。ニューロン群の興奮パターンは、自己回帰型ニューラルネットワー
クによってシミュレートされるが、これを言葉で簡潔に説明するのは難しい。実は130号
で紹介した「認知哲学 脳科学から心の哲学へ ポール・M・チャーチランド著 信原幸弘
・宮島昭二 訳 産業図書」と同じだ。このモデルなら、人によって判断が違う理由・論理
的に考えずに直感で判断できる理由・意識して身体を洗うとぎこちない理由・経験による
習熟・リハビリによる快復・躾の大切さ・「同じ釜の飯」の意味・非母国語の英語がある
日突然分かる理由など、人の脳の働きに関わる幅広い現象が合理的に説明でき興味深い。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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