雑考400 第244号 一票の格差 2000.10.24 ──────────────────────────────────────── 2000.9.6の読売朝刊に「98年参院選訴訟 格差4.98倍は合憲 立法の裁量範囲内/最高裁判 決」の記事があった。1998年7月の参院選挙区選挙で東京・神奈川・埼玉・千葉の4都県の 有権者が「一票の格差」最大4.98倍は憲法違反として選挙のやり直しを求めた裁判の最高 裁大法廷判決だ。判事15人中10人が合憲の多数決判断という。「一票の格差は、到底見過 ごすことができない程度に達しているとは言えず、憲法違反には至っていない」という合 憲の理由は意味不明だ。一人一票から考えれば、二倍を越えた時点で違憲だろう。参院定 数訴訟の大法廷判決は5回目で、これまで5.85倍迄は合憲としてきたと言う。面白いのは 裁判官15人の出身別内訳だ。合憲10人=裁判官6・検察官2・行政官1・学者1、違憲5人= 弁護士4・外交官1で、出身別傾向がはっきり出ている。弁護士・外交官は現実感覚あり。 裁判官・検察官・学者は浮世離れ。行政官は選挙事情を考慮。という解釈は牽強付会か。 ──────────────────────────────────────── |
黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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