雑考400 第218号 わからない2  2000.7.30
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2000.6.10読売朝刊で精神科医 香山リカ氏の”少年犯罪がわからない”という告白を見つ
けた。勇気ある言葉と思う反面、何のための専門家か?という疑問も湧く。だが少し考え
れば、これは精神科医だけではないことに気づく。身近で深刻な経済問題、株価・円相場
等その最たるものではないか。明確な答えが無い=わからない、から独自の見解を述べる
数多くの専門家が存在できる。明確な答えが無い=明確な誤りが無い、でもある。だから
専門家の商売は安泰だ。しかし、よく考えれば世の中、特に自然は、わからないのが普通
である。常に明確な答えを求める方がおかしいのだ。ところが現代に生きるヒトは、私を
含め、明確な答えがないと不安で仕方がないのだと思う。それが”唯脳論”の養老氏が言
う「管理された脳化社会」だろう。ここに挙げた殺人犯も経済も、全てヒトに関わる問題
だ。そしてヒトは自然そのもの。わからないのが当然だ。と最近納得するようになった。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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