雑考400 第190号 ハンターの眼 2000.5.21
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数人のグループで食事に行く。銘銘が注文を終え、暫し歓談する。やがて先に出来た料理
が運ばれて来る。皆の視線が一斉に料理に注がれる。全部の料理が揃うまで、かなり時間
がかかりそうだ。お先に、と食べ始める。歓談が続く中、時折ちらちらと料理に視線が向
けられる。それは獲物を狙うハンターの眼だ。機会があったら観察してみると良い。実に
鋭い視線だ。この事実はデズモンド・モリスの「裸のサル」で知ったと思うのだが、生憎
手元に原典がない。更に、人が温かい料理を好むのはそれが獲物の体温だからだ、という
説明もあったと記憶している。食欲は睡眠欲や性欲と並んで動物の最も基本的な本能だ。
ヒトは本能が壊れた動物であると考えるが、この獲物を狙うハンターの眼は太古の狩猟本
能が露骨に現れる事例ではないかと思う。それほど鋭い視線だ。日本人は農耕民族と言わ
れるが、農耕文化以前の猿人・原人時代に由来する本能なら日本人にも該当するだろう。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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