雑考400 第154号 地平線まで 2000.1.30
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平地の真ん中に自分の足で立ったとする。周りは見渡す限り地平線である。さて、地平線
までの距離はどのくらいあるだろうか?地表に凹凸がないものとして計算してみる。
地球の半径=r、地平線までの距離=χ、地平線の地点=P、地球の中心=O、
地表から高さhメートルの目の位置=Qとする。

 地平線の1地点Pに地球への接線を引けば、三角形OPQは、Pを直角、OQを斜辺と
する直角三角形となる。

ここで、
  OP=r(地球半径)
  PQ=χ(地平線までの距離)
  OQ=r(地球半径)+h(高さ)
であるから、
ピタゴラスの定理により、
  r^2+χ^2=(r+h)^2     ; ^2は二乗を表す
となる。これを変形して、
  χ^2=(r+h)^2−r^2
答えは正の平方根であるから、

となる。広辞苑によれば、地球の極半径=6,357km なので、これを基に計算すると、

h=1.5m(目の高さ)  → χ(地平線までの距離)≒4.4km
h=2m(背の高い人)  → χ≒5.0km
h=10m(普通のビルの3〜4階?)  → χ≒11.3km
h=243m(東京都庁の天辺)  → χ≒55.6km
h=333m(東京タワーの天辺)  → χ≒65.1km
h=3,776m(富士山の頂上)  → χ≒219.1km
h=8,848m(チョモランマの頂上)  → χ≒335.5km
h=11.9km(高度39000フィートのジェット旅客機) → χ≒389.2km

となる。あくまで理論値であるが、見渡す限り地平線の平地に自分の足で立ったとして、
その地平線までは、歩いて1時間程度である。地平線も案外近い。一方、高層ビル等から
はかなり遠くまで見える。当たり前ではあるが、火の見櫓や見張り台が高いわけだ。

※今回は400字をオーバーしましたが、了承願います。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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