雑考400 第142号 災害体験と情報 2000.1.4
────────────────────────────────────────
1999.12.24朝8時過ぎのNHK総合ラジオ「時の話題」で災害体験が逆効果となる事例が紹介
されていた。三陸沖地震津波は過去2回あった。1回目は1896年(明治29)6月15日で死
者は約2万2千人、2回目は1933年(昭和8)3月3日で死者は約3千人である。実は1回
目の津波で生き残った人がいた。だが、その人とその災害体験を聞いていた同じ地区の人
が多数、2回目の津波で亡くなった。理由は「津波の来る日は、こんなに綺麗に星が見え
ない」という災害体験者の言葉を信じたためだと言う。1回目の津波は6月中旬で梅雨空
だっただけのことで、地震・津波とは無関係だ。ところが災害体験者の言葉は重く聞こえ
る。奥尻島でも誤った認識が原因で多数の人が亡くなった。それは「地震の後、津波は20
分で来る」だ。しかし津波は5分で来た。「○○が言った」は○○の権威が信憑性を左右
する。情報はその読みとり方が重要だ。極論すれば、事実で嘘を付く事も出来ると思う。
────────────────────────────────────────
黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
mail:NBA00155@nifty.ne.jp http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/1755
__________________________________
( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

トップページに戻る  前のページに戻る