雑考400 第102号 アフリカの爆弾 1999.10.5
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1999.9.30 茨城県東海村の核燃料加工工場で発生した臨界事故は、近隣の住民の不安はも
とより、日本中を震撼させた大事件であると思う。何より驚いたのは、事故発生の経緯が
明らかになるにつれ見えてきた、臨界事故を起こした会社の管理体制のあまりのお粗末さ
だ。核物質をバケツに入れるという発想は、素人の知識・感覚でも驚きだ。不謹慎を承知
の上で言えば、唖然を通り越して、悪い冗談ではないか?と滑稽すら感じる。新聞報道に
よれば、被爆した作業員は臨界という言葉を知らなかったと言う。バケツ使用の裏マニュ
アルがあり、それすら無視してウラン溶液を直接沈殿槽に入れたことが原因らしい。この
事故で筒井康隆氏の「アフリカの爆弾」を思い出した。氏一流のドタバタ喜劇でやや人種
偏見気味の作品だが、アフリカの原住民が購入した核爆弾を担いで右往左往する話だ。自
分達の扱っているモノを理解していない。小説なら笑い話だが、現実となっては恐ろい。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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