雑考400 第97号 ロボット犬2 1999.9.19
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ソニーが開発した犬型ロボット「AIBO」のホームページに次のように書かれている。
『『『
AIBOには感情・本能、学習機能・成長機能が組み込まれており、喜怒哀楽を表し、人と
コミュニケーションしながら学習・成長して自らの判断で行動パターンを変化させていき
ます。「人とロボットの共存」をめざし開発されたAIBOは、人との交流により無限の可能
性を秘めています。そして、人とAIBOの遊び心が結びつくことで、良きパートナーとの豊
かな生活を楽しむことができるのです。
』』』

 さて、99.8.8の読売朝刊によれば、神奈川県小田原市教委が、「AIBO」を市内の小学校
に貸し出す、という。目的の一つは科学への興味を子供たちに抱かせること、もう一つは
不登校児童が通う「適応指導教室」への常置で、不登校児童が心を開いて学校に戻るきっ
かけになれば、と期待しているという。記事の一部を引用する。
『『『
同市教委の教育研究所によると、学校から足が遠のく子供たちは、自分の世界にこもりが
ちだが、感情を表にだしながら動き回るロボットと遊ぶことで、「外の世界に興味を抱き
友達との会話も弾むようになるのではないか。少しでも心の世界を広げてあげたい」と、
鍵和田輝夫所長は、AIBOへの期待を口にしている。 これに対して、製造元のソニー広報
部では「AIBOはあくまでも、プログラム通りに動く機械。命の教育材料としては本物の生
き物に勝るものはないので、先生方には、機械は生き物の変わりにならないことを念頭に
置いて、使い方を工夫していただきたい」と話している。
』』』

 私は不登校児童に関する知識は余り無く、またAIBOについても実物を知らない。従って
素人の感想だが”どっちもどっち”だと感じた。ソニーの反応は常識的とは思うが、それ
なら”「人とロボットの共存」をめざし開発されたAIBOは、人との交流により無限の可能
性を秘めています”は、宣伝とはいえ、現時点では風呂敷を広げすぎていると感じる。一
方では、プログラムで行動が決定されているAIBOは外の世界か?という疑問も感じる。い
ずれにしろ新しい試みだとは思う。適応指導教室へのAIBO導入結果を知りたい気もする。

※今回は400字をオーバーしましたが、了承願います。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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