雑考400 第89号 雇用か賃金か 1999.9.8
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日本の失業率5%台も時間の問題という状況だ。リストラという名称の馘首計画を発表す
ると企業の評価が上がる事態となっている。DKMマネジメントレポート'95.10号の6頁に弁
護士の高井伸夫氏のコラムがあった。『私はこの30数年人事労務問題を専門として取り
組んできているが、雇用調整と賃金ダウンを択一的に選ぶとすれば、労働組合も結局雇用
調整を選ぶ。「皆が我慢して」というコンセプトを選ばないのである。これこそが「自分
さえ良ければ」という現代日本の「エゴ」の代表例である』エゴの代表例云々には反対だ
が「結局雇用調整を選ぶ」は納得できる。単純化すれば「仕事が1割減った。会社存続の
為に人員1割削減か、賃金一律1割カット」だ。日本では年功序列が根強く残り、仕事の
量・質・会社貢献度と賃金が、あまりリンクしていないと思う。人員削減を選び、自らは
会社に残る9割に入るよう自助努力する、と考える従業員をエゴと断定するのは疑問だ。
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黒姫高原 橋本 好次(はしもと よしつぐ)http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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