雑考400 第45号 ドラえもんの最終回1 1999.6.18
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Sさんの書いた「〜僕が勝手に考えた〜ドラえもんの最終回(仮)」を読んだ。私は感動
した。また哲学的な示唆に富んだ作品でもある。テレビ・映画の「ドラえもん」とは全く
無関係であること、また藤子F不二雄先生作の最終回がちゃんとあること、を了解した上
で読んで欲しい。改行を含め、そのままの形で4回に分けて転載する。なお、この引用は
作者のSさんから、私(橋本)が直接に了承を得た上での転載である。従ってチェーン
メール等の悪用はもとより、無断転載は一切しないで欲しい。掲載されているホームペー
ジURLは、http://gamella.elcom.nitech.ac.jp/|~satoh/doc/ware/dora.htmlである。
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●〜僕が勝手に考えた〜ドラえもんの最終回(仮) 1

のび太とドラえもんに別れの時が訪れます。それは、なんともあっさりと...。

のび太はいつものように、宿題をせずに学校で叱られたり、ジャイアンにいじめら
れたり、スネ夫の自慢話を聞かされたり、未来のお嫁さんであるはずのしずかちゃ
んが出木杉くんとの約束を優先してしまったり、とまあ、彼にとってはそれがすべ
ての世界であり、一番パターン化されていますが、ママに叱られたのかもしれませ
ん。とにかく、いつものように、あの雲が青い空に浮かんでいた、天気のいい日で
あることは間違いないことでしょう。そんないつもの風景で、

ドラえもんが動かなくなっていた...。

当然、のび太にはその理由は分かりません。喋りかけたり、叩いたり、蹴ったり、
しっぽを引っ張ってみたりもしたでしょう。なんの反応も示さないドラえもんを見
てのび太はだんだん不安になってしまいます。付き合いも長く、そして固い友情で
結ばれている彼らですが、のび太には動かなくなったドラえもんがどういう状態に
あるのか、充分には理解できません。その晩、のび太は枕を濡らします。

ちょこんと柱を背にして座っているドラえもん...。

のび太は泣き疲れて、ただぼんやりしています。無駄と分かりつつ、いろんなこと
をしました。できうることのすべてをやったのでしょう。それでも何の反応も示さ
ないドラえもん。泣くことをやめ、何かしらの反応がないか、ただただ、だまって
見つめ続ける少年のび太。当然ですがポケットに手を入れてみたり、スペアポケッ
トなんてのもありましたが、動作してくれないのです。そして、どうして今まで気
付かなかったのか、勉強机の引き出し、そう、タイムマシンの存在に気がつくので
す。ろくすっぽ着替えず、のび太はパジャマのまま、22世紀へとタイムマシンで
向かいます。

これですべてが解決するはずが...。

のび太は、なんとかドラミちゃんに連絡を取り付けました。しかし、のび太はドラ
ミちゃんでもどうにもならない問題が発生していることに、この時点では気が付い
ていませんでした。いえ、ドラミちゃんでさえもこの最悪ともいえる状況には気付
いていませんでした。『ドラえもんが治る!』、のび太はうれしかったことだと思
います。

しかしこの後に人生最大の落胆と決断をすることになってしまうのです。

せかすのび太と状況を完全には把握できないドラミちゃんはとにもかくにも20世
紀へ戻りました。
                               −つづく−
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※今回は400字をオーバーしましたが、原文そのままということで了承願います。
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橋本 好次(よしつぐ) mail:NBA00155@nifty.ne.jp  http://member.nifty.ne.jp/monburu/
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( 「雑考400」は、40字×10行の、1分で読める系統立っていない考察や考証です )
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