寧日雑考 第103号 生涯子無女性33.4% 2024.06.26
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2024/6/21の日経朝刊に、2005年生まれ女性の生涯子無し率は
33.4%とあった。
寧日雑考 第97号に「日本の人口減」を書いた。
毎年、ほぼ山梨県の人口 81万人が減ってゆく、という驚愕の事実だ。
単純計算で、10年で800万人、50年で4000万人、
100年で8000万人もの日本人が減ることになる。
現在、約1億2000万人なので、100年後は4000万人だ。
2005年生まれ女性の生涯子無し率33.4%から単純計算してみる。
厚生労働省の人口動態統計での合計特殊出生率は、
「15 歳から 49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」
とある。
計算を簡単にするため、
「20〜50歳の女性は、生涯2人の子供を産む」
と仮定する。
30年で1世代が交代するとして、生涯子無し率30%継続ならば
単純計算で、
(30年後)
生涯子無し率 0% → ほぼ12,000万人を維持
生涯子無し率30% → 12,000×0.7=8,400万人
(60年後)
生涯子無し率30% → 8,400×0.7=5,880万人
(90年後)
生涯子無し率30% → 5,880×0.7=4,116万人
つまり100年後に、日本人の人口は4000万人程度になる計算だ。
寧日雑考 第97号と整合する。
2024.6.6の日経有料会員記事に
「イーロン・マスク氏、少子化で「日本消滅も」 再び警告」
があった。一部抜粋する。
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【シリコンバレー=山田遼太郎】米起業家のイーロン・マスク氏は5日、
「抜本的な対策をしなければ日本や他の多くの国は消滅するだろう」と
日本の少子化問題の深刻さに警鐘を鳴らした。
同氏は先進国で進む少子化が人類の存続にかかわるとの危機感を
かねて示している。
X(旧ツイッター)に投稿した。東京都は今夏、若者の出会いの機会を
増やすため独自のマッチングアプリの提供を始める予定で、
これに関連した投稿を引用する形で自身の考えを示した。
同氏は定期的に日本の人口問題を憂慮する内容の発言をしている。
----ここまで--------------------------------------------------------
天才イーロン・マスク氏は、少子化問題は日本だけではなく、
人類滅亡の危機と警鐘を鳴らしている。
日本の少子化の大きな原因は婚姻数の減少である。
その一番の理由は、労働者が安定した一定水準の所得を得られないことだ。
労働者の所得を増やすには、景気回復と景気の持続的な維持が必要である。
誰かの支出は他の誰かの収入となり、カネは消えない。
政府がカネを使えば、そのカネは民間に、そして最終的に労働者に行き渡る。
日本に財政問題は存在しない。
だから増税一本やりの政策を変え、必要な財政支出を充分に行えば良い。
かつて松下幸之助は、『PHP』誌に、
「国民が政治を嘲笑しているあいだは嘲笑い値する政治しか行なわれない」
「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しかもちえない」
という二つの言葉を毎号掲載し、国民一人ひとりがもっと自分のこととして
政治に関心を寄せなければならないと呼びかけた
という。
政治家を選ぶのは、私たち有権者である。
正しい政策を行える政治家を選ばなければならない。
子供達、そして孫達の将来のために。
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