寧日雑考 第75号 独裁者 VS 憲法9条 2022.02.28
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2022年2月21日、ロシアのプーチン大統領が
ウクライナ東部の親ロシア派勢力が支配する「ドネツク人民共和国」と
「ルガンスク人民共和国」の独立を承認し、ロシア軍駐留を命じた。

2月24日 ロシア軍がウクライナ侵攻を開始。
2月26日 ロシア軍が首都キエフを攻撃、首都キエフ陥落の危機。
2月27日 プーチン大統領が「抑止力の特別態勢」を指示。
      これは、核兵器の使用を念頭においたものである。

2月25日の国連安全保障理事会で、ロシアのウクライナ侵攻に対する
非難決議案は、ロシアの反対、中国・インド・UAEの棄権で否決された。
つまり国連による安全保障は、ウクライナの首都キエフ陥落の危機時点で、
全く機能しない現実が明らかになった。

独裁者はいかなる国際的な非難を受けても、非人道的手段に訴えてでも、
自分がやりたいことを断行する。
独裁者に対しては、法律や約束事、希望的観測は無力である。
恐ろしく、そして残酷な現実である。

ロシアのウクライナ侵攻のようなあからさまな武力行使はないが、
ごく最近でも、独裁者による民主化阻止の事例がある。対象は香港だ。

2014年9月の雨傘運動で、一国二制度、香港の自由が一度は
守られたかに見えた。しかし、2019年6月の「逃亡犯条例」
改正案に反対する100万人デモが契機となって、
2020年6月に「香港国家安全維持法」が施行された。
それからわずか2年で、香港の民主的な自由は消滅した。
中国に批判的な論調だった香港の新聞「リンゴ日報」も廃刊となった。

これらの現実を目の当たりにした今、改めて次の問いを考えてみる。

『『『

 平和憲法とも呼ばれる日本国憲法の前文と第9条は、
 日本国(尖閣諸島、沖縄を含む全国)の平和と安全を
 守ってくれるだろうか?

 もし守られないとしたら、私たち日本国民はどうすべきか?

』』』

平和と安全は自分たちで守らなければならない。そのために、
現実的な力を持つことが必要不可欠であると、私は強く確信した。


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横浜市 橋本 好次(はしもと よしつぐ)
mail:monburu@nifty.com   http://zak400.zatunen.com/
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( 「寧日雑考」は、自由・不定・記録 を方針とした考察です)
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