寧日雑考 第7号 5時から女・5時まで女 2016.03.19
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2016/03/19(土)の日経新聞朝刊に表題のコラムを見つけた。
仕事を定時で終えて飲み会や習い事で私生活を充実させるのが「5時から女」とある。
これを読んで、時代は巡るものだと頬が緩んだ。

私が新入社員だった30年ほど前、職場の先輩から私は「5時から男」と呼ばれていた。
当時、高田純次 氏(元祖テキトー男)のドリンク剤の宣伝があった。
・5時まで一所懸命5時まで男
・5時から一所懸命5時から男
私は後者で、定時を過ぎてから張り切るサラリーマンという訳だ。

その頃ワークライフバランスという言葉は無かった。しかし私は鼻息荒く、
「自分の時間を売っている賃金労働者だが、会社に飼われている社畜ではない」
とばかりに、頻繁に5時からの約束(小酌ほか)を作っていた。
約束を守るため定時退社にこだわった。もちろん給与所得者の義務として
今日やることをきっちり終わらせてからの退社だ。
私はタバコを吸わないし、油売り(過度な無駄話)もしない。
だから同時に、5時まで一所懸命5時まで男、でもあった。
今にして思えば先輩には、堂々と定時退社する私に対して多少の羨望もあったと思う。

コラムの続きは、
 「5時から女」はコントのネタで、実態は、残業を許されず定時で追い出される
 「5時まで女」。大量の仕事を割り当てられ、昼食も摂れないほど忙しい女性社員が
 増えている。働き方の改革でコント通りの5時から女に変われる日はいつ来るのか、
と締めくくられている。
なんのことはない、5時から女はいない、というコラムであった。

この結論には異議がある。
共働きで子供のいる女性の同僚を見ていると、正に5時から女だ。
但し、私生活の忙しさは飲み会や習い事ではなく、子供の送迎と家事である。
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横浜市 橋本 好次(はしもと よしつぐ)
mail:monburu@nifty.com   http://zak400.zatunen.com/
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( 「寧日雑考」は、自由・不定・記録 を方針とした考察です。)
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